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2014年04月30日(水) 

要旨)弊社は新しいスタッフを迎えた。今回は,海外の動向として,自閉症スペクトラム障害の導入について述べる。今後もグローバル化への対応をするよう日々の研鑽に努めたい。

本文)台湾の台北市にある自閉症基金会の本部を訪問した際には,WHOICFInternational Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)を中核とした理論が構築され,ICFの普及活動をとおした,中華人民共和国全土への理解啓発活動に取り組む準備が行われていた。ICFの使用法としては,大きく分類と構造分析の二つの使用法がある。我が国では構造分析が多く使用されるが,国際的には分類も同様に使用される。我が国も障害分類から生活機能分類へと変革したICFを,構造分析ばかりでは無く,生活機能「分類」として活用することが国際化に向けて今後,求められるだろう。

 また,DSM-5(The fifth edition Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders )の影響による今後の動向に注目したい。

 DSM-5では,neurodevelopmental disorders(神経発達障害)が創設され,知的障害や自閉症スペクトラム障害だけではなく,注意欠陥多動性障害(ADHD)やチック障害までを含んだ用語として示されている。同様に自閉症スペクトラム障害の導入は,我が国の「自閉症」に関する医療,保育,教育,福祉等の関連領域に様々な影響を与えるだろう。

 DSM-Ⅳでは,いわゆる三つ組みの障害(対人的相互作用の質的な障害,コミュニケーションの質的な障害,行動,興味,及び活動の限定された反復的で常同的な様式)によって診断されたが,DSM-5では,①様々な文脈における対人コミュニケーションと対人相互作用の持続的障害,②行動,関心,活動の限局的,反復的な様式,という二つに絞られるかたちで定義された。このことは,自閉症スペクトラム障害が,言語から対人相互作用の問題を重視することや,感覚の入出力の異常や強い関心に焦点を当てるという点で,評価できるだろう。

 自閉症スペクトラム障害の導入は,作成チームが信頼性の高い診断基準を用いようとした結果であるが,一方で,DSM-Ⅳの作成委員長であるAllen Francesが,DSM-5による診断のインフレに警告を促しているように,アスペルガー障害や,一見正常な発達の後に退行が生じる小児期崩壊性障害,特定不能の広汎性発達障害の一部が診断から除外される可能性は,当事者の不安や,支援の希薄さに繋がるのではないかとの懸念もある。

 なお,DSMと並んで代表的な診断基準の一つとして使用されているICD(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems:疾病及び関連保健問題の国際統計分類)が,2017年にICD-11の公表が予定されているため,その内容によっては,さらに大きな変革が生じるかもしれない。


閲覧数1,185 カテゴリ日記 投稿日時2014/04/30 22:21
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